こんばんは。オガサワラです。
新海誠さんの最新作『天気の子』を観てきたので感想とか書きます。
ネタバレなど気にされる方はご注意ください。
あらすじと概要
舞台は2021年(令和3年)夏の東京。
この年、東京は、 観測史上最長の連続降雨日を記録する異常気象に見舞われていた。
で、主人公は東京に家出してきた少年なのですが、 そんな彼が100%の晴れ女と出会い物語が始まります。
とまあ、いわゆるボーイ·ミーツ·ガールで、もう The 新海誠です。
相変わらずの映像美で、圧倒されました。
劇中歌は『君の名は』 と同じくRADWIMPSとのタッグで映画と音楽の親和性もばっちりでした。
ネタバレありの感想
君と僕が世界の危機に直面し、僕は世界なんかよりも君を選んだ。
映画『天気の子』を要約すると、こんな感じの映画になると思います。
ところで、アニメには、セカイ系と呼ばれるジャンルがあります。
このジャンルの作品群を厳密に定義するのは難しいけれど、だいたいは世界の危機に見舞われ僕(主人公)は、世界と君(ヒロイン)のどちらを取るかという選択に迫られる、そんなボーイ·ミーツ·ガールな話、個人的にはそんな認識です。
さて、となると映画『天気の子』も僕にとってはセカイ系な訳ですが、ただのセカイ系 ではなく、その先の新しい扉を叩いている作品であると感じました。
ラストで主人公とヒロインが空中で手を取り合うシーンなんかは、もうカタルシス全開で、脳汁ドバーなシーンであるわけですが、悪く言えば王道で、容易に展開が予想でき、予定調和とさえ感じました。
が、 僕(主人公)が世界よりも君を選んだ後の世界が描かれていることに可能性を感じたといいますか、それこそ主題歌である『愛にできることはまだあるかい』の歌詞のまま、
愛の歌も 歌われ尽くした 数多の映画で 語られ尽くしたそんな荒野に 生まれ落ちた僕、君 それでも愛にできることはまだあるよ僕にできることはまだあるよ
【出典:愛にできることはまだあるかい】
まさに、この通りなのでしょう。
つまりは、新海誠さんの描きたいボーイ·ミーツ·ガールにできることは 、きっとまだあるんだろうと、予感させる様な映画であったと思います。
余談 天気の子とエヴァ
まったく別のアプローチではありますが、『エヴァQ』を視聴した時も同じことを感じました。
これまでのセカイ系が、『君と僕が世界の危機に直面し、僕は世界なんかよりも君を選んだ。』だとすると、その先に待つ世界はどんな世界なんだろうという疑問に答えているのが、『エヴァQ』や『天気の子』だと思うのです。
両作品共に世界と君(ヒロイン)のどちらを取るか選択に迫られ、結果、ヒロインを取り世界がめちゃくちゃになっているという。
ただ『天気の子』では、世界の危機を思春期特有の世界と自分の距離を計れなくなった子供の戯言の様に片付けられるんですよね。
果てには、例え世界をこんな形にしたのが主人公とヒロインであったとしても世界なんて元々狂っているのだから些末な問題であり気にすることはないという様なことまで言われます。なんていうか許されている。
ここが『エヴァQ』とのアプローチの違うところで『エヴァQ』は世界よりもヒロインを取った主人公のハート フルボッコ作品でしたから個人的には『天気の子』を視聴することで『エヴァQ』の消化不良だった部分を洗い流してくれて、とても晴れやかな気持ちになれました。
まあ、とにかくね、すげえ晴れやかな気持ちになれる!面白かったー!