「佞言絶つべし!」三国志といえば関羽のこの台詞、オガサワラです。
今回はとんでもない三国志漫画『龍狼伝』のことを記事にしたいと思います。
三国志といえば、実際に歴史上で起きた史実であり、これまで数々の歴史もの作品を生み出したテーマでもあります。
横山光輝さんの『三国志』は学校の図書室に必ずあるけど、絶対に途中の何巻かは抜けているという愛されぶり。
王欣太さんの『蒼天航路』といえば曹操の「アモーレ!!」などの名言を世に送り出した若干ファンタジーが入ってる三国志。
漫画だけではなく「そこです」などの孔明の罠と呼ばれるネットスラングが流行ったり、ゲームでも三国志といえば大ヒットタイトルで、とにかく日本人は三国志が好き。
『龍狼伝』は、そんな三国志大好きな日本の大手漫画雑誌、月間マガジンにて1993年から連載が開始され根強い人気のある三国志漫画です。
龍狼伝
『龍狼伝』をざっくり説明すると、どこにでもいる、ごく普通の日本人学生が三国志の時代にタイムスリップしてしまい、なんやかんやで軍師として活躍する話です。
はい、史実に忠実な歴史もの漫画というわけでは御座いません。
若干ファンタジー入ってると説明した『蒼天航路』がファンタジーレベル1なら『龍狼伝』のファンタジーレベルは53万です。
決して貶しているわけではありません。主人公の少年漫画的な成長がとても楽しい三国志の世界を間借りした王道少年漫画となっております。
なんせ、これくらい突き抜けている作品の方が読んでいて気持ちが良いものです。
一騎当千の新解釈
一騎当千とは、ひとりで千人を相手にできるほど強いという意味ですが、言わずもがな比喩です。
しかし、『龍狼伝』は物理的に1人で1000人を相手にできるほど、強い武将がたくさん存在します。
これぞまさに本来の一騎当千ではないでしょうか。
ここまで説明すると、とんでもなさ過ぎて着いていけないという方もいらっしゃるかと思います。
かくいう僕も、たしか…、だいたい20巻くらいまで集めて「ああ…」とお腹いっぱいになり『龍狼伝』からドロップアウトしました。たぶん5年くらい『龍狼伝』を読んでいません。
5年越しに
kindleで『龍狼伝』が3巻まで無料なのをみて思い出したんです。ああ、『龍狼伝』面白かったな~と。
そして、完結してたらまた集めたいな~とwikiったところまだ連載中でした。
『龍狼伝』は、史実とかけ離れている、とんでもない三国志漫画ですが、「ないわー」と思いつつも夢中になってしまう類の僕の好きな強引な説得力と勢いのある漫画です。
感覚としては三国志を読んでるというより三国志バージョンの「ダイの大冒険」を読んでいる感覚といえば伝わりやすいかもしれません。
とにかく、三国志を描いた漫画でここまでファンタジー要素を詰め込んだ作品はないのではないかと…、5年越しに思い返してみれば、これは唯一無二だなという結論に至ったわけです。
というわけで気になった方はご一読あれ。これは無二ですよ。
まとめ
リアルな歴史もの漫画っておもしろいんですけど、ぶっとんだ作品もそれはそれでおもしろですよね。
引き合いに出すなら『るろうに剣心』なんかも物凄くぶっ飛んでますしね。
でも、最高におもしろい。
少年漫画なら史実に忠実であるかどうかよりも「良く分からないけど、なんか、かっけえ!!」を追求した方が少年漫画としての完成度は高そうです。
逆に地味ではあるけれど、おもしろいという歴史漫画も多々あります。
岩明均さんの歴史ものだったりとか、諸星大二郎さんの『西遊妖猿伝』なんかも史実を巧に織り交ぜたファンタジーです。
少年誌ではみないタイプですけれど、
ああ、実際にこういう趣旨の掛け合いとかあったのかもな~とか
歴史上の有名人は実際には確かにこんな人物像だったのかも、とか
己の妄想力を駆使して楽しむタイプのスルメ漫画、これは青年誌向けですね。
とにもかくにも歴史漫画というのは作品ごとにリアリティの幅はあれど、総じてロマンの塊です。
100年後200年後の漫画家やクリエイターが今の時代をどう描くのか今から楽しみだったりします。
最後まで読んで頂きありがとうございました。