こんばんは。オガサワラです。
漫画『テラフォーマーズ』作者の長い休載期間を経てコミックス第21巻が今月17日に発売されました。
という訳で今回は漫画『テラフォーマーズ』の感想を書きたいと思います。
ネタバレなど気にされる方はご注意ください。
【ネタバレ系の感想記事一覧】
地球編はこれまでのテラフォーマーズとは別の漫画
やたら評判の悪い地球編。
物語の舞台が火星から地球に移って面白くなくなったという声をよく聞きます。僕自身は面白くなくなったとは感じてはないのですが、作品のテイストは明らかに変わったように感じられます。
どんな風に変わったか、それは…

【出典:テラフォーマーズ21巻】
あ、これヤンキー漫画だと気付きました。
少し古めのギャグセンスも強引な展開も新キャラをバンバン出すスタイルも、高橋ヒロシさんの漫画や森田まさのりさんの『ろくでなしBLUES』と類似しているように感じます。
つまり話の流れというよりも、登場人物のエネルギーで物語の牽引していく類の漫画なんですね。古き良き不良漫画を彷彿とさせます。
とは言え最初からこういう雰囲気ではなかったわけで、気付くとヤンキー漫画になっていた。何を言っているかわからねーと思うが、俺も何をされたのか、わからなかった…
という訳で、改めてなぜ作品のテイストが変わったしまったのかを考えてみると、テラフォーマーズは火星での話で完結させる筈だったのではないかという考えに至りました。実際どこまでプロットがあるのか分からないですが。
漫画『テラフォーマーズ』というタイトルを鑑みるにテラフォーミングから着想を得ているのは明らかです。
《terraforming》は「地球化」、「惑星改造」、「惑星地球化計画」などと和訳できますが、となると舞台が地球というのは、ちょっと逸脱し過ぎな気がします。火星テラフォーミングで惑星改造のための利用されたゴキブリが侵略のために地球に戻ってきたのだからテラフォーマーズでいいんだよと言えなくもないですが
という訳で連載当初の段階では火星編で完結させる予定だったのではないかと思うのです。
で、話を転がすために、どんどん新キャラを出していく方向にシフトしてきたと。
作品のテーマやこれまでの作風のイメージにとらわれていましたが、SFバトル漫画として読むよりも、ヤンキー漫画だと思って読むのが正解なんじゃないかと21巻を読んで気付かされました。スピンオフ作品がバンバン出ているところからも出版社もキャラの強さを押していこうとしているのは目に見えて分かりますし、そういう打ち合わせなどもあって今のスタイルになっているのかも知れません。
21巻の流れをざっくり説明(ネタバレ注意!!)
人類VSゴキブリが全面衝突(日本にて)。
で、日本各地のジャパン・ランキングのランカーがゴキブリと応戦。

【出典:テラフォーマーズ21巻】
20巻を読んでから楽しみにしていたサムライソードも大活躍でした。
米軍も応戦。

【出典:テラフォーマーズ21巻】
そして、
今はもう迷わない!!仕事がある!!!
という迷言が飛び出る。
さらに紀伊半島では、ジャパン・ランキング元1位の風邪村が、

【出典:テラフォーマーズ21巻】
エビちゃんと、なんかいい雰囲気になる。
ここにきて、新キャラ同士の恋愛をぶち込んできたのは、凄い。
とにかく、なんか、ぶち込んできたなと、純粋に思った。
と、なんやかしありまして。
一方では京都で中国の首席が

【出典:テラフォーマーズ21巻】
ゴキブリの代表者に講和の意思を表明するも、

【出典:テラフォーマーズ21巻】
この顔である。
このあとどうなったかは、漫画を読んでない人は本編で確認してください。
まとめ
そうか『テラフォーマーズ』ってヤンキー漫画だったのか!と気づきを得た訳ですが、だからといって50巻以上続くような作品にはなり辛いかなと。
にも関わらず細く長くを目指すと、それこそ惰性で続いてしまうのではないかと危惧しています。
バトル漫画にありがちですが最強の敵を倒してもまだ敵がいるという構図は萎えます。
つまり、『テラフォーマーズ』は、とにかくシンプルにゴキブリをぶっ飛ばして終わり!!で良いと、人気作品だから次の敵を出して連載を続けましょうなんてことにはなって欲しくない。個人的な願いです。
という訳で21巻も中々のカオスっぷりで楽しめました。22巻にはイワトビペンギンが出てきそうなので楽しみです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

【テラフォーマーズ好きの方、こんな漫画もどうっすか?】