おはようございます。オガサワラです。
漫画『シドニアの騎士』から1年半ぶりの連載ものである弐瓶勉さんの『人形の国』の1巻が発売していたので読みましたので感想などを綴ります。
例によってネタバレありなので、気にされる方はご注意ください。
『人形の国』のあらすじと概要
物語の舞台は、なんと人口天体。
その体積の大半は超構造体の核で覆われた地底空間であるとのことなのですが、本編の主人公は五十世紀前に地底との戦争に敗れて正当な居住権を失い極寒の地表に取り残された人々の末裔、とそのような設定。

【出典:人形の国】
帝国の目的は中央制御装置から人類を解放すること?
リベドア皇帝の野望とはいうものの、極寒の地表に残され僅かな資源で細々と生きながらえている居住権を奪われた者達からすると正当な戦いのようにも思えるが…、帝国の基本スタイルは武力行使による侵略。

【出典:人形の国】
今後のストーリ展開次第ですが、内部分裂もあり得そうな伏線です。
とはいえ、何やらタイターニアの存在や目的(後述しますが)が怪しい気がするので、主人公が今後どのような考えを持ち行動するのかが一番の鍵になるのではないかと予想しています。
『人形の国』と『シドニアの騎士』は同じ世界の物語なのか
『人形の国』と『シドニアの騎士』には共通する言葉が幾つかみられます。
例えば、
・超構造体
・エナ
・ヘイグス粒子
等々。
個人的には、『人形の国』と『シドニアの騎士』の世界は地続きで、が奇居子(ガウナ)からエナやヘイグス粒子のメカニズムを解明し兵器などに転用、さらに人工天体が造り出せるまでにテクノロジーを進化させた人類の話なのかなと妄想しています。
作者である二瓶勉さんはインタビューにて、このように答えられています。
質問その1――「ヘイグス粒子」「エナ」など、『人形の国』は『シドニアの騎士』と共通するキーワードが出てきます。ズバリこの2作品の世界はつながっているのでしょうか?
――皆さんのご想像にお任せします。物語が進んでいけばわかるかもしれません。
ということなので、あれやこれや考えて楽しんでいます。
『人形の国』の世界を考察
1巻の時点では、未だ謎の多い『人形の国』の世界。
本編内では解説という解説もほとんどなくテンポが良く進行していきます。
それ故に、頭の中を整理しつつ読み進めないと物語の進行に置いていかれそうなので、登場人物の台詞などから『人形の国』の世界を考察していきたいと思います。
人形病や正規人形とは

【出典:人形の国】

【出典:人形の国】
人工天体アポシムズで暮らす人々は、恐らくなんらかの人体改造を遺伝子レベルで施されているものかと、『シドニアの騎士』でいうところの光合成できるようになった人類と同じように、人工天体アポシムズに適応し、少ない資源で生きていけるようになっているのではないかと思うのです。
そして、それにより正規人形のような力も発揮できるし、人形病を発症してしまうのではないでしょうか。

【出典:人形の国】
前述した人体改造によりヘイグス粒子を生命エネルギーに転嫁できる機能を人類は獲得していて、なのでエナから成形された機械の類を食べることができるのではないだろうか…と個人的に妄想しています。
自動機械タイターニアの目的

【出典:人形の国】
さて、タイターニアの語り口からはいかにも帝国が世界を征服しようとしている悪者ですが、果たしてそうでしょうか?
考えようによっては、タイターニアの属する中央制御層こそ、今現在多くの人々が地表に追いやられている元凶なのです。
過去、なぜ戦争が起きたのかなど、歴史が明らかになれば、事実関係もはっきりするのでしょうけれど、今のところタイターニアの言葉を鵜呑みにしている主人公ですが今度どうなるのか。
余談-地底空洞説
地球空洞説(ちきゅうくうどうせつ、hollow Earth theory)とは、我々の住むこの地球は、中身の詰まった球体ではなく、ゴムボールのように中空であったり、別世界へ繋がっているという考え方。古くから概念として存在する。「アガルタ世界」や小説「地底旅行」が有名である。
科学の発展に伴い今や物理的に否定されている地底空洞説ですが、『人形の国』では人工天体というオーバーテクノロジーをガジェットとして用いることで、ごく自然に地底空洞説を取り込まれているところに、ロマンを感じます。
まとめ
というわけで今回は漫画『人形の国』の感想記事でした。
1巻を読んだ感じでは展開がかなり早くテンポが良いので、2巻ではどこまで物語が進むのか今から楽しみです。
興味ある方は、ぜひぜひ一緒に読みましょう。
3巻までの内容をざっくりまとめてみました↓↓

最後まで読んで頂きありがとうございました。