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「(あるいは)SFのある風景」に可能性を感じた話

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どうもogasawaraです。
今回は、読書メモとして「(あるいは)SFのある風景」という本のことを綴っておこうと思います。最近は読んだ本のことを片っ端から忘れていくので「これは…?」と危機感を感じています。読書メモをつけると記憶の定着も良くなるみたいなので、僕と同じ危機感を抱いている人に読書メモはオススメ(というか読書メモ友が欲しい)です。

目次

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先ずNOVELiDOL(ノベライドル)とは何かを説明しなくてはなるまい

ノベライドルは、キャラクターが作家・アイドル活動をする新感覚のレーベルです。
作家とアイドルの顔を持つキャラクター「文野はじめ」を様々な分野の「プロデューサー」がプロデュース。
小説・音楽・映像など多彩な形態で発信することで読者とつながり、
小説家アイドル「ノベライドル」を誕生させます!

公式サイトより引用

(あるいは)SFのある風景は、NOVELiDOLという企画の第2段にあたるそうです。この様な言い回しになるのは、僕は第1段を知らずNOVELiDOLという企画もこの本を読んではじめて知ったからです。

まるでレーベルの擬人化から更に1歩進み概念的な存在を造りだそうとしている様な試みに興味を持ち、この作品を手に取りました。

近年のコンテンツビジネスモデル

近年、ただのアイコンではなくある程度の人格を有するキャラクターは企業、サービス、思想やその他もろもろを表す強力なシンボルに成り得ることをコンテンツビジネスを観察することで理解した企業は自社やそのプロダクトのシンボルに成り得るコンテンツの創作を活発に行う様になりました。

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※記憶に新しい雪印のプロジェクト


これまで強力なシンボルは副次的な恩恵でしかなかった。ディズニーは、ミッキーマウスを最初から自社を象徴するキャラクターとしてデザインした訳ではありません。任天堂に置けるマリオもまた同じです。コンテンツを創出していく中で定着し成熟していった副次的な恩恵だと考えることが出来るでしょう。

では、この方法論を逆転してみると…?

ただの記号ではなく象徴として

NOVELiDOLである「文野はじめ」は最初からNOVELiDOLの象徴としての役割を期待されています。単にアイコンとしてではな骨組みされ肉付けされている。作品を通じて人格が形成されるのではなく人格を通じて作品が形成されることに僕は面白味を感じました。きっと作家さんにとっては窮屈この上ない縛りだろうと想像出来ますが…。
同じようなコンセプトではDeNAのハッカドールがありますね。あれもメディアミックスがしやすい設計になっていて今の時代のニーズを的確に捉えているのではないかと素人目に面白い企画だと感心させられます。

実は昔からいたよ

ところで、人格を有する概念的な存在とは…、そもそも概念的な存在といえるのであろうか?このあたりは難しい問題になってくるので深く考えるのは控え過去の事例を考えてみます。

振り返りみると実は僕達人間は古くからこの手法を使い思想を広めることに成功しているんです。宗教に置ける信仰の対象は神話の様な物語を通じ人格化された概念的な存在です。こと日本人は概念に名前を付けるのがとても上手で神仏を始め妖怪に至るまで、概念的な存在を造り出す(ただゼロから造り出す訳ではなく大体は日本に伝来してきたものですが)天才的な民族です。

この様な思考が得意な日本から、例えば「VOCALOID」、あるいは「東方Project」の様なものが世界に発信され認知されていくのは眺めていてとても面白くこれからどうなっていくのだろうという風にワクワクさせられます。

この手の話題は幾らでも掘り下げることが出来そうではありますが、この記事の本筋から外れてしまうので、この辺で置いておきます。

さて、前置きが長くなりましたが、作品の感想を…

時代を超越し受け継がれるSFの構造

先日「家族八景」を読みました。loglog.hatenadiary.jp
家族八景テレパスの話なのですが、(あるいは)SFのある風景もテレパスのお話です。更に、現代的なSF作品に良く見られる共感からのワンフォーオールオールフォーワンだよー!みたいなテーマも盛り込まれております。
でも、この作品の本質は、本の冒頭にもある通り恋愛の記録でありボーイミーツガール、ボーイミーツワールドなお話です。雛鳥が成長し巣から飛び立つまでの物語。大きな世界と小さな世界を対比させることにより、世界の繋がりを立体的に描いた物語だといえるのではないでしょうか。

一言で表現するならば「青春」ですね。

恋愛小説的には

このリアクションは、ないわ~、というのが沢山あるのですが、そもそも恋愛小説を読まない人間の意見なので。
恋愛小説好きには、いいぞ!いいぞ、コレ!!となるのかも。

僕は読んでいて恥ずかしくなりました。

特に主人公が恥ずかしい台詞を言った後にヒロインが主人公に背を向けて暑い暑いと言いながら手をパタパタするみたいな描写は発狂しそうになりました。既に倒れているにも関わらずトドメだといわんばかりに僕の羞恥心を足でぐりぐりされた気分です。

結局オススメなのかどうか

これは読んだ方がいいよ!オススメ!とは思わないです。
じゃあ記事を書くなよという話ですが、こういう試みにはとてもワクワクさせられるし、可能性を感じます。つまりは、冒頭の長い講釈の為の記事であり、記事構成から作品の僕の感想は伝わると思います。なので敢えて「(あるいは)SFのある風景」という作品の読書メモページであるにも関わらず。「(あるいは)SFのある風景」のリンクは貼りません。興味がある方は「NOVELiDOL」の公式サイトからこのプロジェクトに触れてみて貰いたいです。その上で購入を検討されると良いと思われます。

追記情報など

こちら公式サイト
NOVELiDOL ノベライドル


表紙の絵を担当された絵師さんのインタビューです。weekly.ascii.jp